本人訴訟のメリットとデメリット、正直に書く
1年以上やってきて見えた、リアルなところを書く。
メリットは、はっきりしている。
お金がかからない。
訴訟自体は、手続き費用分の収入印紙代と地域ごとに決められた切手代さえあれば起こせる。
着手金30万も、成功報酬もない。
揺れていた天秤の「金」の皿が、丸ごと消えた。これはデカかった。
デメリットも、正直に書く。
- 何をしていいか、最初はまるでわからない
- 調停や口頭弁論に、自分で行かなきゃいけない。時間が取られる
- 書類の準備や、裁判の「お作法」がある。一見、難しそうに見える
この「難しそう」で、みんなひよる。俺も最初はビビってた。
でも、デメリットは全部つぶせた
結論から言う。このデメリットは、過去の経験と、AIのフル活用で全部解決できた。
書類のお作法は、相手の弁護士からパクった。
相手には代理人弁護士がついていた。
向こうから送られてくる書類。
その書式、フォーマット、文章構成を、全部マネした。
だって、本物の弁護士が作ってるんだから、これ以上正しい見本はない。
敵が、最高の教科書だった。
金払って教わるはずのものを、敵がタダで送ってくる。
ありがたく使わせてもらった。
主張と反論は、AIと作り上げた。
個人情報は伏せつつ、こちらの状況を全部AIに読み込ませた。
そして、俺の主張、相手への反論を、準備書面としてまとめさせる。
出てきた内容を俺が精査して、修正点を指摘して、また直す。
世の中のどの弁護士より情報を持っているパートナーと、二人三脚で書面を作る。
そんな感覚だった。
わからないことは、裁判所が教えてくれた。
これは意外だったのだが、裁判所に聞けば、手続きの範囲なら「どう書けばいいか」を教えてくれる。
個別の中身のアドバイスはくれないが、お作法は教えてくれる。
・・・まあ、正直当たった担当によるところも大きいが。
神対応の人もいれば、こっちが素人だと見るや、めちゃくちゃ高圧的で腹の立つ対応をしてくる担当もいた。
あのときばかりは「お前の給料、俺の税金だぞ」と言いそうになった。
言わなかったけど。
・・・閑話休題。
とにかく、ネットにも訴状の記載例は転がってるし、裁判所に行けば紙でももらえる。
情報は、探せばすぐに手に入る。
そんな時代だ。
・・・と、ここまで読んで「で、具体的にどうやるんだ」と思った人もいると思う。
訴状の手に入れ方
実際にかかった費用(弁護士の着手金30万に対して、俺は2,300円だった)
Geminiを使った準備書面の作り方
個人情報の伏せ方
この「申立てまでの全手順」は、1記事に収めるには長すぎたので、別にまとめた。

「自分でやってみたいけど、最初の一歩がわからない」という人は、こっちを読めば動ける。
当時の俺が、一番欲しかった地図だ。
1年やって思う、「この程度か」
調停開始から裁判に移行して、現時点で1年以上が経つ。
やってみて、相手の代理人弁護士の対応、態度、発言、主張内容を、1年間ずっと間近で見てきて、はっきり思ったことがある。
・・・この程度か。
正直、拍子抜けした。
こちらの主張に対する反論は、テンプレをなぞっただけのような薄いもの。論点をずらして時間を稼ぐだけの、中身のない準備書面。
そもそも主張に対する証拠類、いわゆるエビデンスがまったく出てこない。被告の言いなりで主観的な主張をしてくるだけ。
これで、着手金30万。
これで、成功報酬数十万。
ナメてんのか、と正直思った。
もちろん、全部の弁護士がこうだとは言わない。
修羅場をくぐった凄腕も世の中にはいるんだろう。
専門分野を長年やってきた人には、AIにもできないノウハウがあるんだとも思う。
それは認める。
でもな、俺が1年戦った相手は、少なくとも「この程度」だった。
そして、この程度の仕事に、人は数十万から数百万を払っている。
知らないというだけで。
法律知識だけなら、もうAIの方が圧倒的に上だ。過去の判例にも詳しい。
当然だ。
人間が必死こいて覚える情報に、AIは一瞬でアクセスする。記憶量で人間がAIに勝てる時代は、もう終わってる。
一般人が人生で関わる裁判なんて、離婚、交通事故、名誉毀損くらいのもんだ。
特殊なものを除けば、ネットに情報は腐るほど転がってるし、AIがいれば、少なくとも「この程度」の弁護士と遜色ない対応は、十分できる。
ただし、実際に本人訴訟をする際の注意点もある
「自分でもできる」と言ったが、ナメてかかると痛い目を見る。ここだけは真面目に書く。
口頭弁論や調停では、自分の口で話さなきゃいけないタイミングがある。
相手の主張に、その場で適切に反論しなきゃいけない。
これは事前の準備が全てだ。
黙っていると、それは「認めた」ことになってしまう。
準備していない反論は、その場では出てこない。
一旦回答せずに持ち帰るという選択もできるのだが、調停や口頭弁論は代替1.5~2か月のスパンで行われるため、1回先延ばしすることがかなりのタイムロスに繋がる。
可能な限りその場で反論し、次回までにその旨を準備書面に落とし込んで提出するというスタンスを取ったほうがよい。
だから、AIと組んで、あらゆる想定問答を事前に作り込んでおく。
相手はこう来る、ならこう返す、を全部用意する。
これが本人訴訟の生命線だ。
アドリブで勝とうとするな。
準備で勝て。
最後に
俺は今も、裁判の途中にいる。
まだ終わっていない。
でも、この1年で確信したことがある。
金がないからとか、知識がないからとか、そんな理由で泣き寝入りする必要は、どこにもなかった。
弁護士に「不可能」と言われ、会社に「キャリアがもったいない」と言われた俺が、自分の手で戦えている。
完璧じゃない。
腹も立つ。
時間も取られる。
でも、ちゃんと戦えている。
いつか、この裁判が終わったら、やりたいことがある。
弁護士費用で二の足を踏んでいる人を、本人訴訟でサポートする仕事だ。
名前はもう決めてある。
離婚実務アドバイザー。
あの日、無料相談を何件も回って、金と時間と会社の顔色の間で「どうすっかなぁ」と揺れてた俺みたいな人間に、「自分でも戦えるぞ」と言ってやれる存在になりたい。
それまでは、まず自分の裁判に勝つ。
俺はこうやって、戦ってる。
——そして先日、その戦いが一つの山を越えた。裁判官が、親権についてある一言を口にした。その話は次に書いた。
敷かれたレールを降りた先で、また書く。
「父親に親権は無理だ」と言われた人が。
証拠のない言葉と毎日向き合っている人が。
弁護士費用が払えなくて、それでも諦めたくない人が。
その人に向けて、これからも書く。
フォローしておいてもらえると、更新のたびに届く。
Co-Redesign|敷かれたレールを降り、自ら歩き出す人生設計


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