1年半の記録が、裁判官に「議論の必要なし」と言わせた話

未分類

「父親が親権を取るのは、正直かなり難しいですよ」

無料相談で、弁護士はそう言った。

俺はその言葉に従わず、弁護士を立てずに自分で戦うことを選んだ。なぜそう決めたのか、その経緯は別に書いた。

「父親に親権は無理だ」と弁護士に言われた日、俺は自分で戦うことを決めた。

それから約1年半が経った。



先日の口頭弁論で、裁判官がこう言った。

「現状維持の原則がありますから、現状の父子生活で問題が起きていないことも十分理解できる。親権については、これ以上議論することはないですね

判決はまだ出ていない。
でも1年半分の積み上げが、今日ここで形になった。

相手の「武器」が、一本ずつ折れていった

裁判中は感情を表に出さない。
最初からそう決めていた。
相手が何を言おうと、俺は事実に基づいてロジカルに返す。ただそれだけを考えていた。


「現在の父親と子供たちで住んでいる状況は、子どもたちを健全に育てられる環境ではない。」
大きく3点の主張とともにそう言われた。一つずつ丁寧に反論していった。

第一:「部屋が汚い」
提出された「証拠」は、リビングに積まれた段ボール箱の写真だった。
気付かぬうちに、勝手にスマホで撮られていた。
その段ボールは副業でやっていた物販の在庫だ。出荷前に梱包して車に積む前、一時的にリビングに置いていただけだった。
その事実を出すと、それ以降反論は出てこなかった。

第二:「食事の栄養が偏っている」
俺は少し考えた。
どこからその話が出てくるのか。
別居前の至近5年間、食事を作っていたのは俺だ。

妻が作っていた頃の食卓は、外食とスーパーの惣菜が中心だった。
誤解のないように言っておくが、それ自体は別に悪いことではない。忙しい家庭では普通の話だ。
ただ、その状況で「俺の食事は栄養が偏っている」と主張してくる、その論理が成立しない、という話だ。
俺は毎日の食事風景、たまに作る弁当の写真を証拠として提出した。

追加の反論はなかった。


子供たちに「おふくろの味は?」と聞いたことがある。
沈黙だった。
「おやじの味は?」と聞くと、間髪入れずに返ってきた。
「手作りハンバーグ!飴色玉ねぎ入れたやつ旨過ぎ」

それだけで十分だった。

第三:「夜ひとりで遊び歩いて子供を放置している」
外出していたのは事実。
ジムに通っていた。様々なストレスが原因か、体重が増加してしまっていた。子供たちに少しでもかっこいいと思ってもらいたい、そんな小さな願望ゆえの行動だった。

ただし、外に出る際に必ず守っていたルールがあった。



必ず子供を寝かしつけた後に外出すること。



小学生の頃は21時、長男が中学に上がってからは22時。
決まった時間に寝るのが我が家の決まり。必ず寝るのを見届けてから出かけていた。
「放置」という言葉が成立する余地がどこにあるのか。

証拠のない主張は、一つの事実の前で黙った。

残ったのは、お金の話だけだった

3点の主張が全て折れた後、相手の主張から「親権」の話が消えた。

今残っているのは財産分与と慰謝料。
つまり、金の話だけだ。

俺はこの変化を静かに見ていた。
親権を巡る言葉が尽きたということは、1年半分の証拠の積み上げが相手の主張を一本ずつ折り続けた結果だということだ。


そして裁判官が言った。
「親権については、これ以上議論することはないですね」

「続けた事実」だけが、最後に残る

裁判官が言った「現状維持の原則」を支えているのは、華やかな何かではない。

別居後1年半、毎日食事を作った。
学校の送迎をした。
宿題を見た。
体調が悪い夜は隣にいた。
子供が寝たのを確認してから、週に一度ジムに行った。

それだけだ。

派手なことは何もしていない。
ただ、子供たちの幸せを思う毎日を止めなかった。
その「続けた事実」の積み重ねが、証拠になった。


無料相談の弁護士が「父親に親権は無理だ」と言った日から、俺が変えようとしていたのはその事実だけ。
言葉ではなく、記録で。感情ではなく、継続で。

判決はまだ出ていない。それでも今日、書く

確定していない段階でこれを書くことへの躊躇は、正直今もある。
それでも書くのは、今まさに同じ場所にいる人間がいると思うからだ。

「父親に親権は無理だ」と言われている人間が、今この瞬間にもいる。
証拠のない言葉と、証拠のある事実で向き合い続けている人間がいる。
弁護士費用が払えなくて、でも諦めたくなくて、どうすればいいかわからない人間がいる。

その人に向けて書いた。

感情で戦い続けることは、消耗するだけだった。俺がやったのは記録を積むことだけだ。
続けた日常が、最終的に一番強い証拠になる。
俺の1年半が、その証明だ。
一つだけ補足しておく。
俺は本人訴訟を選んだが、「弁護士を頼ってはいけない」という話ではない。
事実、俺も無料相談の範囲ではあるが、弁護士に相談して情報を集めた上で、結果として本人訴訟を選んでいる。
裁判を通じて学んだのは、「知っているか知らないか」で結果が変わるということだ。調停の進め方、証拠の出し方、子供の福祉という観点からの主張の組み立て方。
弁護士は法律の専門家であり、依頼すれば代理で戦ってくれる。しかし、依頼すること自体に高いハードルがあることもまた事実だ。
これらを独学で習得できれば、弁護士に頼らずとも十分戦える。
別居・離婚・面会交流を子供の視点から整理したこの一冊は、手元に置いておく価値がある。

判決が出たら、記事を書く。
その時は、今回書けなかったことも全部出す。

財産分与の「隠し口座があるはずだ」という主張にどう対応したか。
お互い慰謝料300万円の請求をしたこと。
養育費を巡る攻防と、俺が婚姻費用調停を自ら取り下げた理由。

本人訴訟を選ぶ前に経験していた別の訴訟についても。

これらは今後、順番に記事にしていく。
敷かれたレールを降りた先で、また書く。

「父親に親権は無理だ」と言われた人が。
証拠のない言葉と毎日向き合っている人が。
弁護士費用が払えなくて、それでも諦めたくない人が。

その人に向けて、これからも書き続ける。
フォローしておいてもらえると、更新のたびに届く。

Co-Redesign|敷かれたレールを降り、自ら歩き出す人生設計

この記事の続きは、判決が出た日に書く。
浜松から。判決待ちの夜に。

コメント

タイトルとURLをコピーしました